生命保険の見直し:問題点

依頼者の既契約保険は、医療よりも死亡保障を重視したものでした。
具体的には、
1.死亡保障:3,000万円
  終身100万円+定期2,900万円(60歳まで)
  ※61歳以降は終身の100万円のみ
2.医療保障:入院1日当り5,000円(5日以上。怪我・疾病とも同額)
 ※手術給付金:内容により5万円・10万円・20万円の3種類

また定期保険特約2,900万円と医療に関する特約は10年更新型なので10年ごとに保険料が上がります。さらに主契約の終身保険100万円の部分に関してもステップ払いなので15年後に保険料が上がります。

もっとも重大なところは、医療に関する保障が60歳以降無くなってしまう点です。


恐らく200万円程度を一時金で支払うことで、80歳までは延長することが可能と思われますが、一日入院5,000円の保険金を受け取るために(それも5日以上入院して5日目から受け取れる)、60歳になった時に、はたして200万円もの大金を支払おうとするでしょうか?

なお、この保険は10年おきに特約部分の保険料が値上がりするので、恐らく最終的には合計50,000円/月くらいの保険料となるはずですし、そのうち積立となるのは終身の100万円(1,000円/月程度の積立)のところだけですから、解約したところで殆ど戻りは期待できません。

依頼者からの要望は
1.自分の保険の内容がよくわからない
2.結婚したので見直しをしたい(特に医療に関する保障重視)
3.保険料は同程度かそれ以下にしたい
とのことでしたから、こんな保険は解約すれば良いと言ってしまえばそれまでです。
でも、契約時(今から6年前)の金利は今よりずっと良かったはずなので、当時の金利から逆算された保険料であることを考慮すると、『解約=依頼者にとっての不利益』となることも少なくありません。

以上を踏まえた上で、お勧めプランを考えることにします。
続く…

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